世界は様々な作品で溢れかえっています。
作り手の創造性は未知なる世界へ向けて羽ばたき、作ろうとするエネルギーと、どうにも治まらないイマジネーションとが交わり作品はあるカタチへと姿を表します。
その作品として出来上がったカタチの行方も作り手により多様多彩です。
作品が一人歩きをして旅立ってから、恋人をつれて作者の元へ戻ってくるカタチや、どうにもこうにも納得されずに変容し続けるカタチ、作品になることばかり意識してしまい何処にでもあるカタチになった作品など、作られるカタチには作り手の込められた思いと情熱、表現と印象、メッセージと主張、発明と発見、爆発的な勢いから、ワビサビ的な質素さまで色々とありますが、仕上がった作品を部屋にしまっているだけでは作品は羽ばたかず色あせてしまいます。作品は他者に触れてもらうと、大喜びをして羽がでてきて飛び回ります。
私たちが日夜している食事にも作品はあるのです、メニューのない食卓こそ、包丁の音とにおいから想像する食事と空腹音が踊りだす場。そこは家庭であって通常おかあさん(お父さんもある)は毎日家族に食事をつくっています。
ヨーロッパでは2、3時間かけてゆっくり食事と会話を楽しんでいる食文化もある訳ですが、食事が出来ていて当たり前な食卓環境ではお母さんは作る意欲はさておき、あり合わせの食事で済ませる毎日になってしまいます。食卓に並べられた食べ物を鮮やかにするには、食卓を囲む人の会話と作り手にオイシイ〜という気持ちが伝われば、今後たのしい食の作品に出会えるはずです。
ゲストハウスづくりを始めてから4年と7ヶ月が経ちました。この期間お世話になっていた野毛通信社(野毛にあるバー)からは完成しない作り続けるゲストハウスとして『 ハマのガウディー 』と呼ばれていました。考えてはつくり、やり直しては、また違うアイデアが生まる、との繰り返しの作業から、これから訪れる方々の背景として『 創造ある憩い空間 』になってくれるとウレシイです。
再来月の7月11日にフランスから5名の予約が入りオープンを迎える事になりました。(いまは工事中です進行形)
今月の始め頃、野毛つながりの羽月さんが画家の渡辺有智子さんと一緒にカナリアンへ遊びに来ました。渡辺さんは木の雰囲気が気に入ったのか、個展をココでやりたいという思いから『 旅人のいる絵展 』にしようと8月1日から絵を飾る予定です。ぜひ遊びに入らしてくださいね。
一昨日、何枚か絵を描き上げた作品を手に渡辺さんと羽月さん @ ゲストハウスにて